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Stories of coins and color stones

今年のコイン市場を振り返る

2017年12月1日

みなさんこんにちは。

少し気が早いかもしれませんが、
今回は今年のコイン市場の傾向を、振り返ってみたいと思います。

あいかわらず目につくのはあおり系コイン商による、
一部イギリスコインの相場つり上げです。

あまり過激な言葉を使いたくないのですが、僕には
「相場つり上げ」という言葉しか思いつきません。

その象徴は9月にイギリスで開かれたオークションの事例で、
イギリスの「ウナ&ライオン」という5ポンド金貨が、
なんと408,000ポンド(注)で日本のコイン商に競り落とされました。

注)オークション会社への手数料20%を含みます

もちろんこのコインの高値記録の更新です。

落札額に消費税を加えますと、
購入総額は日本円で約6600万円です。

状態はPR65で確かに良かったのですが、
それでも6600万円はやりすぎだったと思います。

注)代行入札手数料を含めると、購入者の総支払額は
7200万円以上になったはずです。

ウナ&ライオンは確かにきれいなコインですし、
希少性もそこそこはあります。

それでも400枚も作られましたので、
おそらく今でも100枚から200枚は残っているでしょう。

これは贈呈用コインとしては決して少なくない枚数です。

残存枚数とのバランスを考えると、すでにこの
「ウナ&ライオン」はバブル化しているように僕は思います。

そもそもコインの市場は本当に小さなものですし、
希少なコインほど僅かなマネーの流入によって、
相場がゆがんでしまいます。

彼らがあおった結果、特定のコインの相場が上がり始める。
    ↓
上昇した相場推移を示し、「さらに相場が上がる」と新しい購入者をあおる。
    ↓
あおられた人が高値を追いかけた結果、さらに相場はあがる。
    ↓
上昇した相場推移を示し、「さらに相場が上がる」と新しい購入者をあおる。

これはまさに金融の世界におけるバブル生成のメカニズムと同じで、
その先にあるのはバブルの崩壊です。

現に彼らが過去あおってきたコイン群で、
すでに暴落を始めた銘柄があります。

例えば昨年央にピークを付けたエリザベス2世の5ポンドは、
年号によってはすでに当時の半額程度まで値下がりしていますし、
エリザベスの前の王様ジョージ6世や5世もすでに値崩れが起きています。

もともと彼らは市場の適正価格の1.5倍から2倍ほどで売ってきましたので、
彼らからコインを買った人たちは、二重の意味で大きな含み損を抱えている
はずです、先週このメルマガでご紹介したように・・・

本当に気の毒な話だと思います。

ただ幸いなことに彼らがあおってきた銘柄は、
イギリスのホンの一部のコインや、アメリカの現代20ドル金貨
(特にファーストストライク)などに限定されています。

逆に言えば世界のコインを見渡せば、
それらはほんのわずかな銘柄に過ぎません。

古代ギリシャやローマ、中世のヨーロッパ、1700年代の南米から
中米に至る植民地コイン・・・そして復活しつつある中国コインの
うちレアなもの、好状態のもの。

ほかにもアジアや古代インドなど、
いくらでも素晴らしいコインで安値に放置されている銘柄があります。

将来値上がりしそうなコインを発掘する。
そして手に入れた後は時々眺め、そしてたまに歴史や
当時の社会の勉強をする・・・

大変素晴らしい趣味であり投資だと僕は思います。

来年もそのような一年にしたいと思います。

では今回はこのへんで。