スマートフォン版に切り替える

Looking for valuable coins

私たちがコインを買う理由

2024年10月31日

私たちはなぜコインに惹かれるのでしょうか。

理由は2つあると僕は思います。

一つ目はコインがもつ投資対象としての面に惹かれているからだと思います。

僕は小学3年生のころからコイン収集をやっています。それは子供がビー玉やメンコを集めるように、単なる好奇心だったのでしょうか。

イエ、おそらくそれは違うと思います。

当時の僕は古銭だけでなく切手も集めていたのですが、それらの相場をいつも気にしていたのです。当時コインのカタログを持っていた記憶はないのですが、デパートのコイン売り場(注)に行くと、コインの値札をいつも見ていましたし、切手の相場はカタログでチェックしていました。

注)当時大きなデパートにはコイン売り場があったのです!

コインを集めておけば、将来価値が増えると何となく考えていたのだと思います。当時の僕は多少変わった子供だったかもしれません、それでもおカネに何の知識もない小学生が、すでに投資の対象としてコインを見ていたのは興味深い事実です。

つまり私たちがコインに惹かれる理由の一つは、きっとコインは値上がりするだろうという期待が、脳ミソの奥深い部分に刷り込まれているからだと思います。

でも私たちがコインに惹かれる理由はそれだけではありません。

例えば古代ギリシャのフクロウコインをみると、当時ギリシャの文明水準の高さに驚きますし、17世紀にドイツで発行された大型のダカットをみると、その壮麗なデザインと精緻な技術力に目を見張ります。こんなコインを手元に起きたいと考える意識は、おそらく絵画や彫刻など美術品に対するものと同種だと思います。

(古代ギリシャ、アテネのテトラドラクマ)

(神聖ローマ、バイエルン1640年マキシミリアン1世の5ダカット)

つまり私たちがコインに惹かれるのは、①投資対象としての側面と②美術品としての側面、双方に魅力を感じるからだと思います。

現物資産仲間の金と比べると

上のように私たちは、投資対象としての性格と美術品としての性格に惹かれてコインを買うのだと思います。仮にこれを「コインの二面性」と表現するならば、これは決して一般的なものではありません。

たとえば現物資産仲間の金と比べてみましょう。

金はコインと同じで、「そのものに価値がある現物資産」ではありますが、私たちが金を買う場合、金が持つ投資対象としての側面だけをみているといっていいでしょう。中には「金の輝きがたまらん」と、美術品として見る人もいるかもしれませんが、たぶんそれは例外でしょう。

コインが持つ二面性、金の一面性。

これはこの2つの現物資産の値動きに微妙な影響を与えます。

たとえば私たちが値上がりを期待して金を買うとしましょうか、延々と金が値上がりするなら持ち続けてもいいですし、事実、金は理論的に考えてこれからも値上がりしてゆくでしょう。

でも投資対象はしょせん投資の対象物でしかありません。金を美術品として収集している人は(ほとんど)いないはずです、愛着がないだけに手放す際のハードルは低いはずです。たとえば家を買いたい、株を買いたい、場合によっては美術品を買いたいといった理由で、金を売ってしまうこともあるでしょう。

一方でコインはどうでしょう、投資対象としてのみコインを見ている人から見れば、手放す際のハードルという点で金と同じです。が、コインの場合、そこに収集品、趣味の対象としての性格が加わるのです。

かつて美術品収集家でもあった高梨さんという人が、ビジネス上の資金確保(注)のため、手元に持っていた源氏物語絵巻を、手放さざるを得なかったというお話しを読んだことがあります。高梨さんは五島美術館に売却したのですが、買い取りの輸送車がやってきたとは身が切られる思いだったそうで、ついに絵巻が搬出される姿を見ることができなかったそうです。収集家というのはそんなものではないでしょうか。コインも同様で、収集家は、特に希少なコインをいったん手に入れるとなかなか手放しません。

注)高梨仁三郎、高梨さんはその資金で東京コカ・コーラグループを創業しました

コインがいったん値を上げると下がりにくいのも頷けます。

単なる入札代行ではなく、このサイトの主催者である田中がコンサルさせて頂きます、
コイン初心者の方でも安心してご利用いただけます。