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Best way to invest in coins

資産運用という目的でコインを購入する場合、どのような収集法が有効なのでしょうか。
私は以下3つの収集法をお勧めしたいと思います。

名品コインの収集

一つ目は、いわゆる名品コインに絞って、一枚ずつ集めてゆく方法です。一枚当たりの価格のイメージは100万円以上を想定していただきたいと思います。特にジャンルや時代を決めず、将来価格が上昇しそうなコインを厳選し、一枚ずつ時間をかけて買い増してゆく方法です。このサイトの『名品コイン10選』でご紹介していますのでご参照ください。

シリーズの完収

二つ目の方法は、特定の国や地域、ジャンルを絞り、シリーズでコインを集めてゆくという方法です。
例えばイギリスの5ギニー金貨、5ポンド金貨、クラウン銀貨などは格好の投資対象だといってよいでしょう。

ジョージ5世、5ポンド金貨(1911年)、未使用品の相場は200万円ほど

ジョージ2世、5ギニー金貨(1741年)、極美品程度の相場は550~600万円ほど

同国は歴史と伝統を重んじる国で、コインにもそれがよく表れています。クラウン銀貨は1500年代から20世紀初頭まで、ほぼ同じサイズと材質、重量で造られ続けました。5ギニーとそれに続く5ポンドの大型金貨も同様で、シリーズを完集したときの達成感は大きなものがあります。資産運用という点でも同様で、シリーズ完集は、単品で売りに出した場合と比べ高い注目を集めることになり、有利な価格で売れる可能性が高まるでしょう。特に趣味でコインを集めている方にとって、そのようなシリーズ完集モノは、のどから手が出るほど買いたい衝動に駆られる場合もあります、オークションの会場でそのようなコレクター達が競った結果、思わぬ高額を付けるケースも珍しくはありません。

小型金貨の積み立て

三つ目の方法は、特に富裕層入りを目指すお若い方にお勧めしたい方法で、いわばコインの積み立て投資です。私はさきほど一枚100万円以上のコインをお勧めしましたが、ご予算のご都合で、手が届かない方もおいでではないでしょうか。資産運用の世界には、昔から積み立て投資といって、少額の資金を一定額、一定間隔で投資する手法が一般的ですが、コイン投資の世界でもこの考えは有効です。

例えばイギリスの1800年代後半、ビクトリア女王時代に発行されたソブリン(もしくはソボレン)という金貨がありますが、このコインの価格は一枚当たり6~7万円程度と、比較的少額で購入できます。

ソブリン金貨(ビクトリア女王時代の1853年発行)極美品で6~7万円ほどとお手頃、重量は8グラムほど

あるいは1800年代半ば以降、ナポレオン3世時代に発行された20フラン金貨も同様です、こちらは重さ6グラム弱の小さなコインですが、イギリスのソブリン同様、いまでも地金+アルファ程度(3万円~4万円程度)で投資可能です。お若い方なら、このような小型の金貨を、一枚ずつ定期的にお買いになるとよいでしょう。このようなコインはほんの数年前まで、よく「準地金型コイン」などと呼ばれたものです。つまりほとんど金の地金価格でしか売買されていなかったのです。ただしいつまでもこのような扱いに甘んじてはいないでしょう、現に近年少しずつ地金価格+アルファの「アルファ」部分が大きくなってきています、言い換えればコインとして希少価値が出始めているということです。希少価値は金そのものの価値と違い、需給の影響や景気変動の受けることはありません。おそらく今後もこの「アルファ」部分は大きくなり、気が付けば結構な額の資産を作ることができると私は思っています。特に状態の良い未使用品のコインは有望です。