過去に代行入札したコインの値動きPrice Movement
過去に落札したコインを振り返る
弊社は2017年からお客様の依頼を受け、世界中のコインオークションへの入札代行をさせていただいてまいりました、このサービスは単にオークションに代行参加するだけでなく、以下のような総合的なサービスです。
(1) 落札総予算額のヒヤリング
(2) 入札候補コインのご提案(今後値上がりが期待できるコインを厳選して提案書を作成いたします)
(3) コインごとの入札上限額の設定
(4) オークションに参加して代行入札
(5) お客様に代わってオークション会社への支払い
本サービスの開始から7年が経ち、おかげさまで1000枚以上のコインを皆様にお届けしてまいりました、弊社から提案するコインは、今後値上がりする可能性が高いものに絞りますし、実際に過去落札に成功したコインを振り返ると、多くのコインが値上がりしています。
本欄では弊社が過去代行入札したコインのなかから、印象に残っているコインを順次紹介させていただきます。
イギリス、ビクトリアの「ゴッシック・クラウン」(登録番号022)
落札時期 | 2018年1月 |
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状態 | NGC-PF66 |
当時お客様がお支払いになった金額 | 約258万円 |
現在のオークション想定相場(総支払額) | 1000万円ほど |
ゴッシック・クラウンのうちUNDECIMOと呼ばれる一般的タイプです、
状態はNGC社のPF66ですから、かなりの高鑑定です。現在NGC社はこの銘柄を700枚ちかく鑑定していますが、PF66を超えるコインは、PF68が1枚、PF67が一枚あるだけです、PF66も本貨含め4枚しかありません。
最近PF66は目にしていませんが、いまオークションに出てくれば、1000万円を超えると思います。
フランス、ナポレオン3世100フラン金貨1869年(登録番号021)
落札時期 | 2018年1月 |
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状態 | NGC-MS63 |
当時お客様がお支払いになった金額 | 約39万円 |
現在のオークション想定相場(総支払額) | 120万円ほど |
1869年のパリ鋳は、この銘柄の中ではもっとも多く発行されていますが、それでもMS63は希少品です、MS62くらいまでは結構市場に出てきますが、MS63以上を探すのは難しいです。
自分で落札しておきながら、当時の価格にはビックリです。
帝政ローマ、アントニヌス・ピウスのアウレウス金貨(登録番号012)
落札時期 | 2017年8月 |
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状態 | NGC-AU Surface4/5,Strike5/5 |
当時お客様がお支払いになった金額 | 約75万円 |
現在のオークション想定相場(総支払額) | 160万円ほど |
帝政ローマ、5賢帝の一人アントニヌス・ピウスです、
この銘柄はハドリアヌスやトラヤヌスなどに比べると多く残っていますが、本貨のような高状態はさほど出てきません、この銘柄にしてはかなりの高状態です。
帝政ローマ初期のアウレウスは派手さはないですが、安定的にジワジワ値を上げており、リスクが小さな領域です。
7年前にはなりますが、こんな値段でAUクラスが買えたのは驚きです。
イギリス、ビクトリア5ポンド1893年「オールドヘッド」(登録番号032)
落札時期 | 2018年4月 |
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状態 | NGC-MS63 |
当時お客様がお支払いになった金額 | 約101万円 |
現在のオークション想定相場(総支払額) | 250万円ほど |
ビクトリアの5ポンド金貨は3銘柄あります、一つ目は有名な「ウナとライオン」ですが、この銘柄は記念貨なので除外したほうがいいでしょう、通常貨としては1887年発行の「ジュビリーヘッド」と本銘柄1893年発行の「オールドヘッド」です。ここのところ2銘柄ともな上がり傾向ですが、特に値が張るのは発行数が少ない本銘柄オールドヘッドです。
MS62あたりですらなかなか市場に出てきませんが、MS63ともなれば、かなりの希少品です、6年前に100万円ほどで買えたのは驚きです。
ペルー100ソル1962年(登録番号046)
落札時期 | 2019年5月 |
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状態 | NGC-MS67 |
当時お客様がお支払いになった金額 | 約35万円 |
現在のオークション想定相場 | 200万円ほど |
1950-1970年にかけペルーで発行された大型金貨100ソルです、この銘柄に関してここで説明するまでもないと思いますが、最近の出世コインです、1962年銘は9,678枚発行の並年号ですが、状態は飛び切り良くNGC-MS67です、当時の僕は以下のコメントを書いてます。
『このペルー100ソルは、今のところ現代コインとみられており安値に放置されていますが、稀少年号や本個体のように状態の良いものは、後の値上がり期待があります。』
当時の依頼者が支払った金額は、今にして思えばビックリの35万円でした。
今なら200万円ほどするのではないでしょうか。
イギリス、ビクトリアのプルーフ5ポンドほか10枚セット(登録番号034)
落札時期 | 2018年7月 |
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状態 | PR62 Deep Cameo 他 |
当時お客様がお支払いになった金額 | 約491万円 |
現在のオークション想定相場 | 2000万円ほど |
1893年に発行された「オールドヘッド」の金貨・銀貨プルーフセット10枚です、金額の半分ほどは最高額面の5ポンドで決まりますが、この5ポンドの状態はNGC-PF62 Ultra Cameoです、次の高額面2ポンドはNGC-PF63Ultra Cameoですから、セットとしてもまずまずの状態です、昨年(2023年)10月の国内オークションで5ポンド単品(鑑定は本貨と同じNGC-PF62 Ultra Cameo)が出品され、総支払額約1000万円で落札されています、いまならこのセットは2000万円ほどの値が付くのではないでしょうか。
イギリス1893年、ヴィクトリアのプルーフ・クラウン、PR65(登録番号031)
落札時期 | 2018年4月 |
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状態 | NGC-PR65 |
当時お客様がお支払いになった金額 | 61万円ほど |
現在のオークション想定相場 | 200万円以上 |
1893年に発行されたクラウン(銀貨)のプルーフ貨です、ヴィクトリアのプルーフ・クラウンはジュビリーヘッドとオールドヘッドがありますが、このコインは希少性が高いオールドヘッドのほうです、状態はNGC-PR65ですからかなりの高鑑定です。
発行数も1312枚と少なく将来性があると考え提案させていただきました、依頼者の購入額は弊社の提案・代行費を含めたったの61万円でした、いまならコイン商価格で200万円を軽く超えますので、ちょっと考えられないような安値でした。
イギリス、ヘンリー6世のノーブル(登録番号027)
落札時期 | 2018年4月 |
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状態 | NGC-MS63 |
当時お客様がお支払いになった金額 | 64万円ほど |
現在のオークション想定相場 | 300万円ほど |
ヘンリー6世時代(1422-1433年)にイギリスで発行されたノーブルと呼ばれる金貨です、状態はNGCの鑑定でMS63で未流通状態でした、当時のNGC社の最高鑑定でしたが、いまでも準最高鑑定です。
当時お客様がお支払した総額は64万円と、ちょっと信じられないほどの安さです、今ならこの状態で300万円ほどはしますので、当時のこの銘柄が安値に放置されていたことがよくわかります。
中華ソビエト政府発行、1934年の1ドル銀貨(登録番号026)
落札時期 | 2018年4月 |
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状態 | NGC-XF40 |
当時お客様がお支払いになった金額 | 約134万円 |
現在のオークション想定相場(総支払額) | 800万円ほど |
今の中華人民共和国のルーツともいえる、中華ソビエト共和国が1934年に発行した1円銀貨です。
本コインは毛沢東の中華ソビエト政府が瑞金に拠点を持っていた1931年から1934年にかけて作られたコインで、現中国共産党からみれば歴史的な意味を持つコインだと僕は思います。
当時、中国のコインはさほど値も張らず、このような歴史的コインが130万円台で買えたのには驚きです、
このコインの将来性を感じて依頼者に提案しましたが正解でした。
実はこのコイン、お客様から手放したいと希望があり、すでに2022年に香港のオークションに代行出品しました。
中国コインはNGCよりPCGSのほうが高額で落札されますので、PCGSにクロスオーバーを依頼したうえで出品し44,000ドルで落札されました、お客様の手取りは約550万円になりました。まずますの成果だったと思います。
古代インド、クシャン朝のダブルディナール(登録番号017)
落札時期 | 2017年8月 |
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状態 | ハダカAU |
当時お客様がお支払いになった金額 | 374万円ほど |
現在のオークション想定相場 | 800-1000万円ほど |
AD113-127年にインドで発行された金貨、ダブルディナールです。肖像はクシャン朝2代目の王様ヴィマ・カドフィセスです、ディナールは時々出てきますが、ダブル(2)ディナールは滅多に市場に出てきません、このコインを代行落札したのは2017年ですが、僕はそれ以来ダブルディナールを見ていません。
でも先日6年ぶりにオークションに出てきたのです、もちろんお客さんに提案し、めでたく総支払額800万円ほどで落札できました。
7年前の総支払額は374万円でしたので、この間2倍以上の値上がりです、なお状態は2枚ともAUクラスでほぼ同程度でした。もし店頭に出てくれば1000万円を超えるでしょう。
ダブルディナールだけでなく、
通常のディナールも楽しみな領域だと思います。
中国1928年、貴州省の7銭2分銀貨(登録番号016)
落札時期 | 2017年6月 |
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状態 | NGC-AU50 |
当時お客様がお支払いになった金額 | 約120万円 |
現在のオークション想定相場 | 約1340万円 |
有名な「自動車ダラー」です、ユニークなデザインが人気の中国コインです、このコインを落札した2017年時点では、すでに中国コインは人気化していましたが、もう一段の上昇があると考え依頼者に提案しました、落札額は7,500ドル、当時依頼者が支払った金額は、当社への代行手数料や輸入消費税を含め120万円ほどでした。
その後、中国経済は成長を続け同国コインも急騰してゆきました。
僕はこの方にオークションでの売却をお勧めし、2020年に香港のオークションに代行出品しました、落札額は80,000ドル、弊社代行料を除いた依頼者の手取りは1340万円でした。
毎回毎回こんな良い結果になるわけではありませんが、とても良い結果だったと思います。
その後、中国株はやや下落しましたので、オークションへの出品のタイミングもよかったと思います。
プトレマイオス朝エジプト、デカドラクマ紀元前4世紀(登録番号011)
落札時期 | 2017年8月 |
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状態 | NGC-AU Surface5/5,Strike4/5(ネガティブなコメントなし) |
当時お客様がお支払いになった金額 | 185万円ほど |
現在のオークション想定相場 | 400万円ほど |
古代最大の金貨、デカドラクマです。デカは10ですから10ドラクマ金貨です、肖像はプトレマイオス3世、紀元前3世紀のコインです。
状態はNGC-AUで、ストライク/サーフェスとも5/5の満点で、ネガティブなコメントもついていません。
落札したのは2017年ですから7年ほども前ですが、お客様がお支払いになった金額は、弊社手数料を含めても185万円ほどでした。当時も割安に落札できたと感じましたが、今にして振り返るとムチャクチャ安いです。このあとこの銘柄はジワジワ値を上げており、この状態ならオークションでも400万円ほどはすると思います。
フランス1641年ルイ13世のルイドール(登録番号005)
落札時期 | 2017年10月 |
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状態 | NGC-MS62 |
当時お客様がお支払いになった金額 | 約52万円 |
現在のオークション想定相場 | 130万円ほど |
ルイ13世のルイドールは希少品ですが、MS62はかなりの高鑑定品です、アジャストメント・マークもなくきれいなコインでしたから、よく覚えています、Kさんいい買い物でしたね!
ここのところこの銘柄のMS62を見ていませんが、今年のオークションではおおむね以下のような金額で落札されています。
AU58:3,600-4,000ユーロ(総支払額ベース80-89万円)
MS63:6,500-8,000ユーロ(総支払額ベース144-177万円)
上記から推定してオークション相場120-140万円ほどだと思います。
派手に値上りしているわけではありませんが安定した値動きです。
ブラジル1726年20,000レイス(登録番号003)
落札時期 | 2017年9月 |
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状態 | NGC-MS64+ |
当時お客様がお支払いになった金額 | 約236万円 |
現在のオークション想定相場(総支払額) | 800万円ほど |
重さ54グラムほどもある同時代の最大級の金貨です。
この銘柄はリーマン・ショック(懐かし、20008年です)直後から急騰しましたが、2017年当時は少し下げ基調でした、割安感を感じお客さんに提案しましたが振り返ると正解でした。
状態は極めてよくNGCの鑑定でMS64+でした、最近はこの銘柄も再び見直し買いが進んでいます。
市場にはなかかなMS64+は出てきませんが、今年(2024年)5月にモナコで開かれたオークションに、同年号のNGC-MS64が出てきて30,000ユーロで落札されています、日本円換算の税込み・オークション 会社手数料20%込み価格で690万円ほどでした、本貨は半ランク上のMS64+ですから800万円ほどがオークションの適正相場でしょう。
オーストリアで1646年に発行された大型銀貨2ターレル(登録番号002)
落札時期 | 2017年8月 |
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状態 | NGC-AU55 |
当時お客様がお支払いになった金額 | 15万円ほど |
現在のオークション想定相場 | 50万円ほど |
2枚目は「登録番号002」、オーストリアで1646年に発行された大型銀貨2ターレルです、
状態はNGC-AU55ですから決して高状態とは言えませんが、それでもお客様の購入額はたったの15万円でした。
当時から僕はターレルの割安感を指摘していましたが、改めて数字付の2ターレルが15万円という金額を見ると、当時の安さに驚きます。
いまなら3倍くらいはすると思いますが、それでもこの銘柄の希少性から考えると随分と割安感があると思います、「麦わら帽子は冬に買え」です。
イギリスのジョージ3世のクラウン銀貨、1819年(登録番号001)
落札時期 | 2017年9月 |
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状態 | NGC-MS65 |
当時お客様がお支払いになった金額 | 48万円ほど |
現在のオークション想定相場 | 108万円ほど |
この銘柄のMS65は極めて高状態で、当時これを上回る個体は1枚しかありませんでしたが、いまでも2枚しかありません、なおNGC社の総鑑定数は229枚です。
当時のお客様総支払額は48万円ほどでしたから、振り返ると随分と安く入手いただきました。
1819年のMS65は滅多に市場に出てきませんが、2022年のオークションで4,300ポンドで落札されています、総支払額ベースでは108万円ほどです。
当時のクラウンは割安感がありました、