価値あるコインを求めてLooking for valuable coins
プラチナコインのお話し
2020年10月6日
みなさんこんにちは。
以前銀座なみきFP事務所のメルマガで、
プラチナのお話しをいたしましたが、
今回はその続編でプラチナコインのお話しをさせて頂きます。
そのメルマガで僕は、
プラチナは希少性が高すぎで通貨になれなかった。
こんな話をさせて頂きましたが例外はあります。
それは記念コインや記念的な意味あいを込め、
ホンのわずかだけ造られたコインです。
たとえばフランスで1974年から1980年にかけ造られた、
50フランのプラチナ貨がそれです。
(フランス50フラン、プラチナ貨1977年)
このコインはピエフォーといって通常貨の2倍の厚みで
造られたコインです、貨幣としての流通を目的としたコインでは
ありませんので、発行枚数も全ての年号合わせてわずか142枚という
少なさです。
図柄はフランス伝統の「ヘラクレス&二人の女神」で、
なかなか美しいデザインです、弊社のコインサイトにも
写真がありますので興味ある方はご覧ください。
↓弊社公式コインサイト、上から3つ目のコインです
https://www.antique-coin.jp/bid_example.html
さてこのコインです。
まず驚くのはサイズと重量感です、
直径は4センチほどもあるうえ上記のように倍の厚みがあります、
不思議とこのコインの重さについて書かれた文献を目にしませんが、
兄弟コインの「金打ち50フラン」の重さは100グラムを超えますので、
このコインは100グラム以上の重さがあるはずです。
100グラムといえば3オンス以上にもなりますが、
プラチナの価格は金と違ってこの一年行ったり来たりです。
ですからこのコインの金属としての価値もまた、
年初来ほとんど動いていないといってよいでしょう。
一方でこのコインの最近の値動きはどうでしょう。
ここ数年コイン相場は全般的に値上がりしていますが、
このコインの値上がりもなかなかのものです。
2018年に僕はこのコインをオークションで落札しましたが、
その時のハンマープライスは7500ドルでした。
これに対し今年8月時点のオークションでは、
このコインのハンマープライスは14000ドルまで上がっていました、
なおそれぞれ状態は、2018年のコインがPR65、
今年8月に落札したコインはPR66でした。
状態は今回のほうが1ランク上ですが、
このコインの場合65と66の価格差はさほどありません、
ご参考までに発行枚数も18枚と19枚で差はほとんどありませんでした。
このように2018年時点と直近事例を比べると、
2倍程度の差が出ていますが、実はこの相場上昇の大半は、
今年になって起きたものです。
フランスはこのコインに限らず、
1/2フランから100フランまで数種のプラチナコインを発行して
きましたが、いずれも同様の価格の推移をたどっています。
一年前にこの状況を予想できた人は、
ほとんどいなかったのではないでしょうか。
ではこのフランス50フランを中心とした、
いくつかの希少プラチナコイン群・・・
これからどのように相場が推移してゆくのでしょう。
今から思えば7500ドルは安すぎました、
プラチナ地金ベースで30万円の価値があるうえに、
年号によっては一桁台しか発行されていない希少コインです。
足元では状態によっては400万円を超えるコインも出てきましたが、
僕はこれでも決して高くはないと思います。
プラチナという金属は希少性が高く、
コインの素材としては不向きではありますが、
過去を振り返るといくつかの事例はあります。
たとえばフランスの50フランと似た環境で発行されたコインに、
1830-45年にロシアで発行された12ルーブルがあります。
デザインは王冠をいただいた双頭の鷲で、
重さは41グラム以上もある立派なコインです。
プラチナの産出量が限られていたこともあり、
この12ルーブルは多い年でも1463枚しか発行されていません、
2枚しか発行されなかった年もあり、
その点でもフランスの50フランとよく似ています。
この12ルーブルは発行から175年以上たち、
状態の良いものなら軽く1000万円を超えます。
プラチナ安の昨今、
フランスの50フランはプラチナ製であることから
少し下に見られているよう思いますが、
いずれその希少性から、ロシアの12ルーブルのような
位置づけになってゆくと僕は思っています。
では今回はこのへんで。
単なる入札代行ではなく、このサイトの主催者である田中がコンサルさせて頂きます、
コイン初心者の方でも安心してご利用いただけます。