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Looking for valuable coins

1000円玉のお話し

2021年1月31日

むかしから僕は銀の重量感が好きです。

できるこことなら金の重量感を味わいたいのですが、
なにぶん金の重量感を味わうほどのおカネもなく、
銀で我慢しています。

みなさんは前の東京オリンピックで発行された
1000円銀貨をご存じでしょうか、
裏に富士山が描かれたコインで1964年に発行されたヤツです。

僕は本やメルマガなどで時々このコインの話をします、
コインバブルで値が高騰し、その後バブルの崩壊とともに大幅に値下がりした、
世界的に珍しい事例としてです。

日本のコインバブルが起きたのは1965年から1970年あたりだったと思います、
そのきっかけを作ったのがこのオリンピック1000円玉でした。

当時の日本は高度成長期にありました、
東京オリンピックの成功もあって、
日本中が将来に明るい希望をもっていたころでもありました。

そんなときに発行された戦後初の記念コインがこのコインでした、
発送枚数は1500万枚と記念コインにしてはちょっと考えられないような
枚数でしたが、国民皆そろってこのコインを買い集めた結果、
一時このコインの相場は2万円ほどまで値上がりしたのでした。

その後起きたのはお約束のバブルの崩壊です。

相場はみるみる下がり1/10の2000円ほどになってしまいました、
その後40年ほども経っていますが、
いまでも2000円ほどで買えてしまいます。

ただしこの間、コインの世界でもいくつかの変化がありました。

一つ目は地金である銀相場の値上がりです、
たとえば1973年当時の銀の相場はグラム当たり20円ほどでした、
この1000円玉には18.5グラムの銀が含まれていますので、
当時の地金としての価格は370円でした。

・18.5グラム×20円=370円

ところがこの40年ほどで銀の価格は随分と値上がりし、
現在の相場はグラムあたり98円ほどです、ですからこの1000円玉の
地金価格も(それなりに)値上がりし今では1800円ほどにもなっています。

・18.5グラム×98円=1813円

一方で今のこの1000円玉の相場は2000円ほどですので、
銀の相場があと1割も上がれば地金価格のほうが高くなってしまいます。

この40年ほどで起きた2つ目の変化は、
コインの状態によって同じ銘柄でも価格に大きなばらつきが出るようになった点です。

この1000円玉も例外ではありません、美品程度のどこにでもある状態のものなら、
それこそ地金価格の1800円で買えてしまいますが、たとえば鑑定会社のケースに入り、
MS67ほどの数字が付けば10,000円を超えてしまいます。MS68はめったに目にしませんが、オークションにでてくれば2万円後半の値を付けるでしょう。

まあ鑑定料が5000円ほどしますので、
鑑定に出すひとはあまりいませんが・・・

安いコインなので僕の目論見が当たっても大した儲けにはなりませんが、
沢山持てば銀の重量感を楽しめますし、デザインもきれいなコインです、
また知り合いへのプレゼントとしても喜んでもらえたりします。

なんでもそうですが、バブルが崩壊したところを買えば、
滅多にソンすることはありません。

そんなこともあって、(たぶんヘンな奴だと思われるでしょうが)
僕はこのコインを大量に仕込んでいる最中です。

もちろん状態の良いものを厳選してですが・・・

単なる入札代行ではなく、このサイトの主催者である田中がコンサルさせて頂きます、
コイン初心者の方でも安心してご利用いただけます。