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Looking for valuable coins

早くも崩れ去った現代イギリスコインのバブル

2021年5月31日

どんな金融商品でもはやりすたりがあるものですが、コインの世界でも「明らかにバブル」だとわかる領域はしょっちゅう出てきます、最近の分かり易い事例は「現代イギリスのコイン」です。

僕はもともとこの領域のコインを好みません、なので当然ながら「ときいろ」でもアップしたことはなく、したがってコインの写真もほんど持っていません、下のコインの写真もRoyal Mintのサイトからの引用です。ご参考までに下のコインはエルトン・ジョンをデザインした10ポンド(5オンス)銀貨です、発行枚数は425枚、Royal Mintの売価は520ポンド(輸入消費税込み約9万円)ですが、国内のネットでは30万円以上の値で売られていたこともあります、エルトン・ジョンの記念コインは他にもいくつかあり、5オンス金貨なら300万円台の後半で売られています。

(イギリスRoyal Mintのサイトから引用)

思い返せば現代イギリスコインのブームが最初に見られたのは、たしか5年ほど前ではなかったかと思います、都内のある新興コイン商がエリザベスの5ポンド金貨を盛んに煽りたて、それまで金の地金価格(当時は20万円強)プラスαで買えていたものが、急に40万円、60万円といった具合に値を上げてゆきました、なかでも発行枚数が少ない1982年銘の相場上昇は目を見張るばかりで、PR70が瞬間最大風速350万円を超えていた記憶があります、発行枚数が少ないといっても2500枚もありますのでどう考えてもバブルでした、僕は今でも覚えていますが、ある煽り系コイン商のサイトに、「今後のエリザベス5ポンドの価格予想」と称するグラフが掲載されており、そのグラフによるとさらに向こう数年のうちに価格が数倍になると予想されていました。

振り返ればあのころがヤングエリザベスの天井でした、今では市場でダブついており、かつての価格では買い手が付きません、次に彼らが煽ったのは1999年に発行された「ダイアナ妃追悼5ポンド金貨」でした、この銘柄などは7500枚も発行されているのですが、PR70ですと彼らの売値は一時150万円ほどに達していたと思います、今では先ほどのヤングエリザベス5ポンド同様半値以下です。

そして 昨年は007シリーズやエルトン・ジョンなどが人気でした、煽り系コイン商と、短期の儲けを狙う投資家の思惑が一致したのでしょう、昨年の後半あたりはビックリの高値でした。が、熱しやすし冷めやすし、あれほどの熱気はどこに行ってしまったのでしょう・・・、多くの新興コイン商さんは在庫を抱えて苦しんでいるようです。結局バブルは誰かがババを引くのです。

でも現代コインは次々新しいシリーズが投入されます、したたかな彼らは、きっとまた次の商材を見つけ「瞬間バブル」を作り続けることでしょう、でも私たちはそのような流行ものに乗せられてはいけません、「日本ローカルの流行もの」は市場が浅く、上記のようにすぐ飽きられる傾向にあります、私たちは流行に乗せられることなく、世界の収集家が欲しがるオーソドックスなコイン、しかも割安に放置されている領域や銘柄を見つけ、安全かつ大きなリターンを狙うべきではないでしょうか。

僕は現代コインが投資に値しないと申し上げるつもりはありません、バブルを作りだすことを目的に市場を煽ったり、その結果としてバブル化したコインを法外な値段で売ったり買ったりすることの危うさを指摘しているだけです。イギリスの現代コインも同様です、デザインが美しいものが多いですし、イギリスでは持っておきたいと考える収集家も多いと思います、問題はそのコインが本来持っている価値を超え、何百万円ものお金を出して売ったり買ったりする行為です、どんなに素晴らしいコインでもその価値や将来性を冷静に見極めたうえ、適正な価格で買わなければなりません。でないとやけどします。