過去に書いた経済コラムよりFrom the economic column I wrote in the past
2025年末、僕がAI半導体株から降りた理由
2026年1月28日
下はNASDAQの直近1年間のグラフです、ご覧のように昨年は4月のトランプ関税ショック以降、急速に値を上げてきましたが、10月あたりからAIバブル化の懸念が台頭し、それ以降はボックス圏に入ってしまったように見えます。
(NASDAQ株価指数1年間の推移、楽天証券サイトより転載)
ではもっと半導体の純度を高め、半導体株(SOX指数)はどう動いたのかみてみましょう。
下のグラフは同じ時期のSOX指数のグラフです。ご覧のようにNASDAQとは違って、今年に入って再び上げ始めたように見えます。
(SOX指数1年間の推移、ヤフーファイナンスサイトより転載)
半導体株が再び上げ始めた要因は二つあると思います。
一つ目は昨年10月からAI株が下げ、一時的にバブル化懸念が薄まった点です。逆に言えばそれほど「社会のAI化」は速度が速く、わずか3か月ほどで市場の心理は変化するということでしょう。
二つ目はAI半導体への傾斜によって、多くの半導体メーカーが汎用半導体、なかでもDRAMの生産を抑制した結果、DRAMの価格が急上昇している点を挙げたいと思います。
(DRAM価格の推移、日経オンライン2026.1.28記事より転載)
上のグラフは大口ユーザー向けDRAM(メモリ用半導体)の販売価格推移ですが、ご覧のように昨年なかばから急上昇に転じています、一部の需要家は必要量が確保できず市場に品不足感がただよっています。昨年の前半あたりまで余剰感があり、価格が低迷していたのはウソのようです。このあたりが半導体サイクルの怖いところです。
このような汎用半導体価格の急騰によって、半導体関連株は足元で広く買われており、それが足元でSOX指数の上昇につながっているのでしょう。
ただしこの半導体サイクルには注意が必要です。
DRAM価格はサイクル性が強く、過去も2年ほどの大きな波を描いてきました。価格の上昇を見た半導体メーカーが生産を増やすのはいつものことで、おそらく2年ほど後にはDRAMの値崩れが起きるでしょう。株価は1年ほど先を見て動きますので、早めに相場から降りなければなりません。しかも今回はAIバブルの崩壊懸念が常にあり、相場の読みはかなり複雑です。
まあそんな理由から僕は昨年末に半導体株から降りたのですが、市場に対する注視をお休みしているわけではありません、今年は
- 汎用半導体のサイクル、下降トレンド入り
- AIバブルの鎮静化もしくは崩壊
を注意深く観ながら再参入の機会をうかがっていきたいと思います。
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