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From the economic column I wrote in the past

AI過熱感への対処

2026年2月28日

本レポート前半でお話ししたように、今の日経平均は過熱していると思います。

  • 「今期(2026年3月期)」対前年比2-3%程度の増益
  • 「来期(2027年3月期)」対前年比10%程度の増益
  • 「さ来期(2028年3月期)」対前年比10%程度の増益

でなおつ現在の水準は、「さ来期(2028年3月期)」の予想利益に基づくPERが17倍です。

もし上記の様に「さ来期」まで増益が続くなら、2022年3月期から7期連続総益を達成することになります。

まったく無いとは言いませんし、日本の場合、ながいデフレから抜け出したあとの増益基調です。それだけに市場のエネルギーはたまっており、もしかしたらThis time different(今回は違う)となるかもしれません。

それでもそんな異常値を期待して株を買うのが正しい判断だとは思いません。いくばくかの余力を常に残し、急落に備えたうえで投資を続けるべきだと思います。

エヌビディア決算から読み取るAIブームへの懸念

あと本日(2/26)エヌビディアが四半期決算(2025年11月から2026年1月の四半期)を発表しました。結果は事前の予想を大きく上回りましたが、先物市場で株価のほうはほとんど動いていません。なお同社が発表した数字は以下の通りです。

売上高 681億ドル(662億ドル)
純利益 429億ドル(358億ドル)

注)左側数字は実績値、右側数字は事前の市場予想。日本経済新聞社 2026.2.26記事より転載)

上記の様に同社の業績は事前の予想を上回りましたし、データセンター向けの出荷も絶好調です。にもかかわらず株価がポジティブに反応しなかったのは、下記2つの理由があると思います。

一つの理由は、今より競合が激しくなるのではないかという懸念です。いまでもAI半導体に占める同社のシェアは80%ほどあると言われていますが、今後はAMDや中国のファーウエィやカンブリコンなど、他社との競合が出てくると市場は見ているのでしょう。

理由の二つ目は、やはりAIデータセンターへの投資が過剰ではないかという不安です。振り返れば半導体の需要と供給は枯渇と過剰の繰り返しで、「ちょうどいい塩梅」というものはありません。おそらくこれを突き詰めれば人間の心理まで行きつくと思います。

一般に半導体サイクルは以下のような段階を踏んで進みます。

  1. 新しい需要を先読みして、半導体供給会社(今回の場合はエヌビディアや、同社の注文を受けてAI半導体を作るTSMCなどはこれに入ります)が大規模に投資する段階

       ↓

  2. 半導体価格の上昇をみて、他社が設備や工場を一斉に新設する段階

       ↓

  3. 各社による投資の成果として、半導体が市場に大量に出てくる段階

       ↓

  4. 供給が需要を上回った結果、流通在庫が過剰になり、半導体が値崩れする段階

このサイクルの繰り返しで、上記1から3までは概ね2-3年ほどかかります、なぜなら工場の新設にこの程度の期間が必要だからです。

これが半導体サイクルの仕組みですが、AI半導体といえどもこのサイクルから逃れることは難しいでしょう。すでに市場はAIという新奇な材料に慣れ、AI半導体の過剰供給に懸念し始めているだと思います。

上記の様な視点から、僕はAI半導体という材料に戻るのはしばらく待ちたいと思います。

以上です、今回も最後までお読みいただきありがとうございました。ご不明な点がございましたらどうぞご遠慮なくお尋ねください。

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