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From the economic column I wrote in the past

もしAIバブルがはじけたら

2026年5月30日

その昔、中国で「天が落ちてくるんじゃないか」と心配し、日々憂鬱な気分で過ごしていた男がいたそうです。それが杞憂という故事の語源です。

いまのAI相場も同様で、杞憂に終わる可能性はあると思います。それでも僕はあえて「天が落ちてくるんじゃないか」と心配し続けたいと思います。

理由の一つは昨年十分な儲けをえており、これ以上の儲けが必要だと思わないと言いう点です。二つ目の理由はAIバブルの崩壊が杞憂に終わらない可能性が高まっているという点です。そしてAIバブルが崩壊するとすれば、おそらくハイパースケーラーと呼ばれる巨大サーバー運営会社のうち1つ、たとえばオラクルやメタが設備投資に耐えられず、サーバー建設計画を下方に修正することで起きると僕は思います。これは天が落ちてくるほど突拍子もない出来事ではありません。

上記の様な理由で僕はAI半導体からオールドエコノミー株に昨年末に移動していますが、それで本当に安全なのか、今回は少しだけこの点について考えてみたいと思います。

ITバブル崩壊時はどうだったのか

よく言われるように今回の相場はITバブル時と似ています。会社の顔ぶれは入れ替わりましたが、短期のうちの株価が上昇した点や、今までにない全く違った新技術に由来する相場だったという点、上昇する銘柄が狭い範囲に絞られているという点など、似通った部分もあります。

逆にITバブルと違って今回PERはさほど高くない点や、主なプレーヤーが潤沢なキャッシュフローを維持している点など、今回はより正常な性格を持っていると思います。

では株価のほうはどう動いたでしょう。

下はITバブルを挟んで1998年から2003年までの株価推移です。すべて1998年時点を100として指数化したものです。なお青はNASDAQ、赤はNYダウ、緑はS&P500です。この3つの線の中で最もIT株の比重が高いのはNASDQですが、ご覧のように

  • 1998から2000年年初のピークまで2.8倍ほど
  • そこから下げて相場崩壊後の2003年は、ピーク比で80%のマイナス

(ITバブル前後のNASDQ、NYダウ、S&P500の比較:筆者がChatGPTで作成)

これに対してオールドエコノミーが多いNYダウはどうだったでしょう。

  • 1998から2000年年初のピークまで1.4倍ほど
  • そこから下げて相場崩壊後の2003年は、ピーク比で20%のマイナス

です。NYダウもピーク比で20%ほど下げていますが、それでも何とか耐えられるレベルです。いつも相場は同じ顔をしてやってくるわけではありませんし、その時間軸だってバラバラです、それでも傾向としてAI半導体からオールドエコノミーへの退避は一定の意味があることがわかります。

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