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From the economic column I wrote in the past

外国人に買いたたかれる日本の不動産

2022年7月30日

先日(7/26)、NHKの「クローズアップ現代」のタイトルは『バーゲンジャパン』でした、もうこのタイトルを見ただけで内容は推測できましたが、予想通り番組の内容は「日本の不動産がアジアやヨーロッパの投資家によって買い漁られている」というもので、特に新味はありませんでした。

でもNHKらしく、しっかりとした取材に基づいており、僕なりにいくつかの気づきや、投資のヒントを得ることができました。今回はそのあたりをお話ししたいと思います。

まず新しい気づきからです。

中国ルートは根詰まりを起こしているのか

今回はなぜか中国人ネタが全くありませんでした、もしかしたら習近平さんの共同富裕が効いているのか、それともゼロコロナによるものなのか・・・、今までの「中国人による日本不動産買い」は、おそらくアングラルートによるものだと思いますが、それは「彼らが海外に持ち出した人民元を円に両替⇒日本で現金買い」という流れでした。法律では中国人による人民元の持ち出しには制限があり、とてもではありませんが不動産を現金で買うことなどできません、でもまあそこは「上に政策あれば下に対策あり」のお国柄です、投資が禁止されているはずの仮想通貨を経由したり、香港まで現金を持ち出し、香港の銀行経由で海外に送金したり、法人名義で人民元を海外送金したり・・・。真偽不明な方法をふくめ、それこそあらゆるアングラなルートを使って日本に人民元を持ち込んでいたようですね、もしかしたらそのルートのいくつかが、共同富裕やゼロコロナの影響で使いにくくなっているのかもしれません、昨夜の番組は単純に中国ルートに触れなかっただけなのか、それとも中国ルートのいくつかは根詰まりを起こしているのか、そこは番組の中では掘り下げられていませんでしたが、僕としてはその点が一番気になりました。

おりしも今月香港で開かれたオークションで、意外と中国コインの落札値は伸びず、期待外れに終わるコインも出てきました、一回のオークションだけで結論を出すのは早計ですが、それでも上記番組の中で、意外と中国ルートがとりあげられなかった点を考え合わせると、次回以降のオークションで中国コインは注意深く見ておく必要があると思いました。この点については「実物資産のお話し」のなかでふれさせていただきます。

アジア全体に広がる日本不動産買い

もう一点気になったのは、中国以外のルート、たとえばインドネシア、マレーシア、フィリピン、ハングラディッシュ、スリランカあたりまで日本不動産への関心が高まっているという点です。これがたしかな傾向になっているのか、それとも番組の構成上のアヤに過ぎないのか、その点はもっと情報を集めてみる必要がありますが、このエリアの「経済成長と貧富の格差拡大」≒「富裕層の拡大」という現状を考え合わせると、中国ルートから東南アジアルートへ、日本不動産買いの経路が拡大することは理にかなっていると思います。

特に番組のなかで、マレーシアの個人投資家に、ズームかなんかで取材していた映像は印象的でした、どうみてもプロの投資家には見えない一般の女性でしたが、「円安はチャンス、現金で買いたい」と答えていてちょっとビックリしました。時代は変わったものです、20年前は全く逆で、日本のアマチュア一般人が、アジアやハワイなど不動産を買いあさっていたのに、今は真逆のことが起きているのです。いったいこれから日本はどうなってしまうのか不安になりました。

アジアの富裕化によって資産が増える仕組みを作っておく

何年か前に僕はメルマガでこんなお話しをしたことがあります、「中国人が好む資産を先回りして買いましょう」。振り返ればこの考えは正しかったと思います、手前味噌ながらあれから僕は中国コインを買いましたし、お客さまにもオークション代行などで中国コインを買っていただきました。そして随分と儲かりました。

あれから5年以上たち、徐々に中国の高成長に陰りが見えつつありますが、その穴を埋めるように、東南アジア諸国やインドなどの成長性と貧富の格差拡大が進みつつあります。このような状況で僕はあらためて今「アジア人やインド人が好む資産を先回りして買いましょう」と言わせていただきます、政府が日本の地盤沈下を止める方策を採ってくれればそれに越したことはありませんが、国に文句ばかり言っていても一円のトクにもなりません、また一国の政治はその国の民度を投影するという言葉もあります。ならばせめて個人として国にお付き合いしない工夫をするしかありません、アジアやインドのコインや紙幣、あとこのエリアが主産地の天然資産、ルビーやサファイア、スピネル、ヒスイなどは選択肢の一つになると僕は思います。

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